2005年１２月３日（土）　中田英寿コラム　№8

中田英寿をめぐるマスコミ報道　　　

もともとおかしかったけれど、ここ数日は特にひどい。中田英寿に対してのマスコミ（＝大手の新聞社）の報道だ。

まずは、サンスポ。

中田英、監督の期待も結果出せず…“助っ人”に試練の時(11/27)
ボルトン・中田英の正式契約暗礁…結果を出せていない(12/1)
中田英、ぐだぐだ１２０分…監督の評価“変わらず”(12/2)
ファイの完全移籍で中田英のボルトン完全移籍“凍結”

何なんだこれは・・・。ボルトンの試合を見たことがあるのかな。ファイの移籍と中田の移籍は特に関係はないでしょ。ファイが先に完全移籍したから、”中田よりファイの方が評価が高いんだ、中田ピンチ”みたいなあおり方をして、真に受ける人はいるんだろうか？そもそも、値段が全然違うでしょ。

次はスポニチ。

最短交代・中田に厳しい評価（11/29）
中田フル出場もカップ戦要員“降格”(12/1)
中田アーセナル戦はベンチ(12/3)

はいはい。カップ戦要員って何ですか？ノーランとヤンナコ以外は、ほとんどレギュラーメンバーが普通に出場していますよ。レスター戦とアーセナル戦のどちらが重要かって考えると、どっちかいうと、トーナメントなのでレスター戦のほうが重要なのではないでしょうか？

この２紙に共通しているのが、①現地の採点からしか、出来を判断できずに批評していること、②アラダイス監督の言葉を歪曲して、自分たちの都合のいいように解釈していること、そして、③明らかな嘘を平気で書いて、その嘘で全体の文章を正当化していることである。わざわざ、（嘘をついてまで）危機感をあおるような記事を書いて何の意味があるんでしょうか？普段、相手にされていないから、少し調子が落ちてきた今、ここぞとばかりに中田をたたいているのでしょうけど、普通にかっこ悪い。

日本サッカー界は、選手も指導者も環境も、依然とは比べ物にならないくらいの成長を遂げています。マスコミもそろそろ、成熟してもいいころなのではないでしょうか？