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2005年10月30日(日) 中田英寿コラム bT
中田英寿 プレミアリーグ初アシスト   VSチャールトン戦
プレミアリーグ第12節、ボルトンは2位のチャールトンと対戦。ミッドウィークのリーグカップ出場を免除された中田は当然スタメン出場。前節に続いての、活躍が期待された。

前半は、チャールトンのペース。ボルトンは、中盤で全く落ち着いてつなげない。ターゲットマンのCFデービスは、なぜかサイドに流れるケースが多く、全く基点になれなかった。リズムある攻撃が出来なかった原因は、前節と中田のポジションが違っていたことにあったと思う。前節は、4−3−3の前目のミッドフィールダーで、ヤンナコプーロス、デービス、ディウフの3トップだったのに対して、この試合は、レフティのスピードの復帰の影響で、ウイング的なポジションに入った。そのために、中盤は、スピード、ノーラン、フェイエの3人となり、落ち着くところがなかった。オコチャがいれば、中田の代わりにゲームメークをある程度してくれるので、中田が前目に位置しても問題ないだろうが、スピード、ノーラン、フェイエの3人だと、相手のチャールトンくらいのレベルのチーム相手になると、プレッシャーがきつくて、ボールを持たせてくれない。したがって、苦しい展開になってしまう。

全くチャンスを作れないボルトンがどう修正してくるのか、注目の後半だがとりあえずメンバー交代はなし。アラダイス監督のハーフタイムの指示の具体的な内容は不明だが、さすがに、うまく修正をしてきて、後半はいつものボルトンのペースになる。画面で見た感じでは、中田とノーランの位置を代えて、中田をやや低い位置にしたように見えたが、ボルトンの前戦はいつも流動的なので分からないけどね。ともかく、中田のボールタッチが増えて、リズムがよくなる。68分には、メキシコ代表のボルヘッティを投入し、さらに点を取りに行く。そして、72分にフェイエがミドルシュートを放つと、チャールトンのスペクターに当たって、いやなバウンドになり、キーパーが何とかはじくも、つめていた中田が左サイドからノーランにグラウンダーのボールを送り、そのボールをノーランが押し込んでボルトンが先制ゴール。自分でシュートを打ってもよかった場面だったが、より得点確率の高いパスを選択した判断は中田らしかったな。その後は、チャールトンが押し込むが、ヒューズのヘディングシュートをヤースケライネンがスーパーセーブしてピンチを防ぐなど、何とか守りきって、貴重な勝ち点3となった。

この試合の中田は、後半は、かなり持ち直したが、前半はなかなかボールに触れずに、やや消化不良のプレーだった。それでも、チームに勝ち点3をもたらす決定的なアシストを記録し、存在感は増す一方だ。前半部分で長々と書いたように、今のボルトンには魅力的なタレントが多くいるために、まだベストの組み合わせが見つけられていないが、かみ合えば、チャンピオンズリーグ出場権獲得の可能性は十分あると思うので、これから楽しみだ。

私見では、中盤の底にフェイエ、前目に中田(オコチャ)とノーラン、3トップの真ん中にデービス、ウイングにディウフとオコチャ(中田)という並びが、今のところは一番機能すると思う。それにしても、この試合は、90分間激しいプレーが続く、プレミアらしい試合で面白かった。