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2006年2月12日(日) 中田英寿コラム 15
中田英寿 守備センスの良さを発揮 VSアーセナル戦
プレミアリーグ、ボルトンの中田はハイバリーでのアーセナル戦に先発。アフリカ選手権から戻ったファイがスタメン復帰で、ノーラン、中田と中盤を構成する。

立ち上がりからボルトンが攻勢。開始早々、中田が左サイドのジャンセンに展開。ジャンセンのクロスをノーランがダイレクトにあわせるが、レーマンが好セーブ。さらに、その続きのコーナーからエヌゴティがヘッドで狙うもポスト。

アーセナルは、アンリにいいボールが渡らずに苦戦。

先制点はボルトン。前半12分、中田が裏のジャンセンのスペースに絶妙のスルーパスを出す。ジャンセンの反応がやや遅くて、相手とイーブンのボールになるが、ジャンセンが粘って中央のノーランにつなぐと、ノーランがファンタスティックなアウトサイドにかけたループシュートを放ち、そのボールが飛び出したレーマンの上を越えて先制ゴールとなった。

中田は、運動量豊富で守備で奮闘。読みのよさで、いいカットを何度も見せた。

試合の流れが一気に変わったのが、前半30分のファイのワンプレー。悪質で危険なタックルで、レジェスが負傷退場してから試合は荒れていく。ボルトンはリスクレスのロングパス多様サッカーとなっていき、アーセナルは、アンリと2トップを組んだトーゴ代表のアデバヨールが前線で基点となって攻撃を仕掛けるも、2列目からのフォローが遅く、決定機はほとんどなし。接触プレーで相当にナーバスになっていった。ボルトンが1対0でおり返す。

後半は、アーセナルが猛攻。ピレスが左サイドで、相変わらずのプレーを見せて、攻撃をリードする。しかし、そこに立ちはだかったのは、ヤースケライネン。ビッグセーブを神がかり的なセーブを連発して得点機を防ぎ続けた。

後半30分を過ぎると、アーセナルがずっとボールを支配して攻め込み、日本代表と対戦した前半のアメリカ状態になる。アーセナルは、切り札ベルカンプを投入し、ようやくロスタイムのジウベルト・シルバのゴールで追いついた。

ボルトンとしては、前節に続いて痛いドローとなった。これがアラダイスのサッカーで、それなりに勝ち点を稼いでいるので文句はいえないが、前節の後半に、ボルゲッティ+バステ+ヤンナコ+中田で見せたつないで崩すサッカーをもっと見せてほしいと思う。あれだけのタレントがいて、それでもデービスへのロングパス一辺倒のサッカーしか出来ないのであれば、イングランド代表監督の候補に挙がる資格がない。

この試合の中田は、守備面での貢献が非常に高かった。セスクやジウベルトクラスが相手だと、少し格が違っているようで、相手を自由にさせなかった。ただ、攻撃面では物足りなかった。これは、戦術の問題であるが、ボールを持つ回数自体が少なく、インパクトは与えられなかった。