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2006年3月27日(月) 中村俊輔コラム 12
セルティック リーグ優勝目前にせまる 
優勝が目前に迫ったセルティックがアウェーでリビングストンの対戦した。中村俊輔は、中盤の右サイドで先発出場した。

セルティックは、ハートソンが欠場で、ダブリンが代わりに先発したが出来はいまひとつ。前線で基点になれず、11連敗中の相手に前半はノーゴール。しかし後半、いきなりセルティックが先制。左サイドからのクロスに中央の中村俊輔が、ちょこっとだけ触ってコースを変えると、裏のズラウスキーが完全にフリーから先制シュート。さらに、ダブりンが得たPKからマローニが決めて2対0。その後は、やや流し気味になるも、あぶなげなく逃げ切って次節で勝てば優勝のシチュエーションを作った。

中村俊輔のプレーはボールタッチも多く、決定的なパスも3度ほどあり、出来はまずまずだった。逆サイドのマローニとウィルソンのプレーがいまひとつだったので、余計に安定したプレーが光った。

ディフェンスの組織がしっかりしている現代サッカーでは、いかに人数をかけて攻撃に望めるかが最大のポイントである。そのためには、中盤から前の位置で、ボールをキープできてさらには決定的な仕事のできる選手が不可欠。セルティックの攻撃陣には、右の中村と左のマローニと二人のスーパーな選手がいるが、左のマローニはドリブル突破が持ち味で、マローニが左サイドでボールをもったら他の選手はできるだけドリブルのスペースを空けるようにしてゴール前に走り出して行きクロスを受ける体勢をとり、右の中村がボールをもつと、反対に周囲の選手はいい位置でボールを受けようと中村のサポートに入っていく。前で絶対にボールを取られない選手が二人いるから、セルティックの選手は躊躇することなく、攻めあがってフィニッシュに絡んでいくから、分厚い攻撃ができる。

日本代表でも同じで、中村の存在は、味方に安心感を与えて、敵には脅威を与える。冗談抜きで、中村俊輔が怪我でドイツ大会を欠場するような事態になれば、その瞬間に、日本のワールドカップは終わるだろう。逆に言うと、中村俊輔がいる限り、日本の攻撃が膠着することはないし、常に得点のにおいを醸し出すことができるだろう。

楽しみなのは、来シーズンのCL。セルティックなPSVやリヨンやガラタサライといった、いわゆる欧州レベルでは中堅クラスに分類されるチームは、CLの舞台は、最大のステージである。すでにチームには、ボルツ、バルデ、ペトロフ、マローニ、中村、ハートソンと柱となる選手がいて、その脇を固める選手にどんな選手を持ってくるのか、編成の力が問われている。